フェンスに揺れるスカート

深森花苑のブログです。

自己肯定感があまりに低いのでNLPを学んでみた

根暗な人生を送ってきました……。

それでもなんとか騙し騙し生きてきたものの、ときどき生きてるのがすごくつらくなる。

なぜなら自己肯定ができないから。

 

自分がこの世に存在していていい自信がふいになくなる。誰かに認めてほしいのに、そんな都合よくほめてくれる人なんていない。コウペンちゃんではどうにもならない地平が現れる。

勇気を出して人に相談してもうまく伝えられずさらに人間不信になり、しかたなく一人で無為に時間を過ごし、やっと気分が持ち直して再び歩み始めるものの、問題はなにも解決していない。

あの沼から自力でもっとうまく抜け出す方法はないのだろうか――。

 

そんなときにNLPNeuro Linguistic Programingという概念を知った。

なんでもNLPを学べば「人とうまくコミュニケーションがとれるように」なり、「根暗でも自己肯定感を上げられ」なりたい自分になれるらしい。

それが本当なら願ったり叶ったりだ。半信半疑で本を一冊読んでみることにした。

 

結論から言うと、心理学を学んだことのある人にとってNLPで紹介されている方法は特別目新しくはない。しかし、これまで何冊もの本でいろんな心理療法家が提唱してきた方法が体系的にまとまっているお気持ちに寄り添ってくれたりしないかわり、徹頭徹尾実践的だ。

そして、なにか一つの方法でダメだったときには「じゃあ、次はこれ」とすぐ代案を出してくれる。NLPは「脳と心のトリセツ」と言われている理由がわかった気がした。これに従ってあれこれ試せば、きちんとネガティブな心の迷路にはまってたのが出口まで辿り着ける

 

以降はNLPで大事な概念や解決例などを少し紹介したいと思う。

 

■うまくいかないのは心のプログラミングにバグがあるから

NLPでは人の行動をロボットのプログラミングのように3段階に分けて考える。

 

<神経(Neuro)>

耳、目、手触り…など五感を使って感じた情報

 

<言語(Linguistic)>

五感を使って得た情報を解釈する

「甘い」味、「赤い」色……など

 

<プログラミング(Programming)>

感じた情報、解釈した情報をもとに、感情や行動がパターンとしてプログラムされる

リンゴを食べておいしかった……など

 

起こった現実は変わらない。だけど、解釈は変えられる、というのがNLPの基本的な考え方。

もしも、望ましくない行動をとってしまうのだとしたら、この3段階のうちのどこかがバグってる……と考えるのだ。

 

■N/L/Pのそれぞれのバグとは?

たとえば、Nの段階のバグとはなんだろう? 五感なんて身体機能なんだからバグりようがないんじゃ…?と思いきやここにもバグはある。

人が無意識に発しているボディランゲージをうまく読み取れていない、というバグが。

これもひとつの「言葉」として聞き取れるようになると、コミュニケーションが楽になる。

 

音量のボリュームをいじるみたいにして、自分が扱いやすいかたちに現実を解釈しなおす方法も紹介されている。

たとえば、なにか失敗をして落ち込んでいるとき、なかなか気持ちを切り替えられないことはないだろうか?

これは「気持ちを切り替えられない」行動パターンにはまってしまっているから。

ならば、パターンを分解して強制的に別のパターンに変えればいいのだ。

 

たとえば、最近の新型コロナウィルスのニュースを見るとイライラする……という場合。

心ではこんなプロセスをたどってイライラしていたとする。

 

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テレビで新型コロナウィルスのニュースを見る(視覚情報)

街頭インタビューを見てマスクが買えなかったことを思い出す(視覚情報)

薬局で何時間も並んで寒かったことを思い出す(体感覚情報)

イライラ

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ここで大事なのが、それが五感のなにを使って得た情報か、ということだ。

人は情報を認識するときに、視覚、聴覚、体感覚のどれかに頼る

イライラを感じるパターンで使っているパターンと違う感覚を使って事実を認識しなおすと感じ方が変わってくるはずだ。

 たとえば、この場合なら聴覚情報はイライラのパターンにない。そこで、ニュースを見たら、かかっている音楽に注意を向けてみる。もしくは、自分の好きな歌を歌ってみるだけでもいいかもしれない。イライラするパターンにはまらなくなったのを感じられるはずだ。

 

一度よいパターンを学習したら、それを逆に呼び出すこともできる

いちばんよい体験をしたときのことを思い出しながら、自分でなにかポーズをとる

すると、今度はポーズをしただけでそのときの体験を思い出し、よい状態に自分をもっていくことができる

これはアンカリングという方法で、特にスポーツ選手がよく使っているイチローがバッターボックスに入ったときにやるバットを前に出すポーズもアンカリングだ。

 

こうした心の中のさまざまな「調節つまみ」を操作して、適切な感じ方になる方法がNLPではたくさん紹介されていた。

 

 

NLPは自己肯定感の低さだけでなく、人から利用されてばっかりな人、周りの人間関係に悩んでいる人にもヒントになると思う。自分との付き合い方がうまくなるのは、他者との付き合い方がうまくなるのと似ているからだ。

また「自己肯定感を高める」と言っても、変えるのは自分自身というより認識の「システム」なので、自分を好きになるのに抵抗がある人にも受け入れやすいと思う。

 

私が読んだ本はこちら。

興味がわいたら詳しくはこちらで読んでみてください↓

 

 

どうでもいいことですが「歪曲」を回避する例が「彼女ができると、仕事がはかどります」「彼女ができると、どんな理由で仕事がはかどるの?」(彼女ができることと仕事がはかどることに因果関係はない)だったのが辛辣すぎて笑いました。