フェンスに揺れるスカート

深森花苑のブログです。

@台所

作業場にはさまざまな首をした調味料が並ぶ。なかでも、間抜けな猫の姿を模した形の大きな瓶が異彩を放っている。

魔法使いの女、魔術書の呪文「ふにゃんぱ」を唱え、鍋のなかのものを変化させようとしている。しかし、鍋はうんともすんとも言わない。

魔法使いの女、ため息をつく。もう一度試みようとして、途中でやめ、コップの水を飲む。未練がましく鍋を見ている。

ふと、猫の瓶が目に入る。開けると、線香花火のような火花がちぱちぱ燃える。魔法使いはおもむろに、そこに魔術書の1ページを破って入れる。火花は炎に。魔法使いは、即座に薪に火を移す。うれしそうな魔法使い。

まわりにあった金属棒を組み合わせ、台を作り、鍋を炎の上に移す。

魔法使い「炎だって熱じゃない! これを数十分維持できればふにゃんぱと同じ効果が出せるかも!!