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@学校の教室
教師M「……そこで、32ページの3行目を見る。風景の描写があるな。これなんだっけ? 心象風景っていうんだったな! ここに主人公の心情が綴られている」
主人公モノローグ『M上の授業は給食の最後まで残ったコールスローみたいだ』
教師M「黒い雲が急速に流れているってことは、天気が悪くなってるってことだな、うん。雨も降るかもしれない」
教室の背景が徐々に青紫色に翳っていく。
主人公モノローグ『規格化されたマヨネーズの味しかしない。それも水を吸って酸っぱくなったやつ』
教室の生徒のうち、主人公のみ頭ががくりと机の上に落ちる。
教師M「雨が降るということは、鯨の船が6号線の栄町南から出航するということだ。当然、主人公の心境は中町の鵜飼にトルマリンの粉でできたゼリーを食べさせたいってことだな」
主人公「…………」
主人公モノローグ『今日はやけにおもしろいことを言うじゃないか。私はカチカチカチとシャーペンで返事する』
カチカチカチというSE。しかし、主人公は机に突っ伏したまま。
主人公モノローグ『私は地図に大きく丸をする。地図が私を呼んでいる。そこで起きることを、調べなければ』
主人公、一瞬だけ光を放ち、教室から消える。